女性の“潮吹き”とは?医学研究から見るリアルな仕組みと心理的背景

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男のロマンであり女性の神秘である「潮吹き」――実際にはどんな現象なのでしょうか?本記事では、岡山大学などの国内研究や世界の医学的知見に基づき、潮吹きのメカニズム・分泌液の正体・心の影響について、初心者にもわかりやすくやさしく解説します。

潮吹きとは何か?

潮吹きとは、性的快感が高まったときに女性の尿道から液体が勢いよく排出される現象です。

特に膣の前壁(いわゆるGスポット周辺)を強く刺激した際に起こることがあり、オーガズムの直前または最中に見られます。

このとき関与するのが「スキーン腺」と呼ばれる組織。これは“女性の前立腺”ともいわれる器官で、刺激により液体を分泌します。この液体は尿道を通って体外に出るため、潮吹きとは「膣から出ている」のではなく「尿道から放出される反応」なのです。

潮ふきは決して「異常」や「失禁」ではなく、神経の反射によって自然に起こる生理的な反応とされています。

スキーン腺の説明画像

スキーン腺の解剖図
出典:Wikipedia「スキーン腺」
作者:Nicholasolan / Wikimedia Commons
ライセンス:CC BY 3.0

噴き出す液体の正体は? 岡山大学の研究から見える事実

2022年、岡山大学の泌尿器科チームが行った画期的な研究では、潮吹きが起こる瞬間を科学的に記録し、その液体の正体を突き止めました。

調査では、あらかじめ膀胱を空にした女性に青い無害な色素を注入。その後、性的な刺激により潮吹きを誘発したところ、放出された液体はすべて青く染まっていたのです。つまり、潮ふきの主成分は膀胱からの液体=尿であることが確認されました。

さらにこの液体には、スキーン腺から分泌される「PSA(前立腺特異抗原)」という成分も含まれていたことから、潮吹きとは尿とスキーン腺分泌が混ざったものである可能性が高いことがわかっています。

この研究成果は国際泌尿器学誌に掲載され、世界的にも注目を集めました。

潮吹きと“女性の射精”は違うの?

実は、潮吹きと「女性の射精」は医学的には別の現象として扱われることもあります。

  • 女性の射精:オーガズムの際にスキーン腺からごく少量の乳白色の液体が分泌される現象
  • 潮吹き:膀胱内の液体(尿)+スキーン腺の成分が、比較的大量に勢いよく放出される現象

また、よく混同されがちな「膣の愛液(潤滑液)」は膣や子宮頸部から分泌される粘液で、潮吹きとは成分も発生部位も異なります。

心理的な影響と感じ方には個人差も

スウェーデンやスペインで行われたインタビュー調査では、潮吹きを経験した女性たちの感じ方が「恥ずかしい」「誇らしい」「戸惑った」などさまざまであったことが報告されています。

特に初めての潮吹きで「尿漏れと間違えた」「パートナーにどう思われるか不安だった」と感じる人も多く、信頼できる相手との関係性や、正しい知識の共有が重要だとされています。

また、潮吹きを「強い快感や開放感を伴う特別な体験」としてポジティブにとらえる女性も少なくありません。その一方で、パートナーや本人が正しい知識を持っていないことで、羞恥心や不快感につながることも。安心感とリラックスが鍵となる心理的要因と言えるでしょう。

結論:神秘ではなく“解明が進む生理反応”

これまであいまいに語られてきた「潮吹き」ですが、近年の日本・海外の医学研究によって、膀胱・尿道・スキーン腺が関与する生理現象であることが明らかになりつつあります。

液体の主成分は高度に希釈された尿であり、そこにスキーン腺の分泌が加わる――。こうしたエビデンスが示すのは、「潮吹き」が決して恥ずかしいものではなく、誰にでも起こりうる自然な現象であるという事実です。

正しい知識を持つことで、不安や誤解をなくし、より豊かな性の理解につながることを願っています。

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